エネファームとは|仕組みやメリット・デメリット、費用情報のご紹介
- リフォームコラム
エネファームはガスを燃料にして、お湯と電気を作り出します。
自家発電することで高騰する光熱費の節約ができ、停電してしまってもガスの供給があれば電気を使用できます。
エネファーム自体のエネルギー効率の良さから、使うことで地球温暖化対策ができるメリットもあります。
こちらの記事では、エネファームの基本情報のご紹介から、導入のメリット・デメリット、費用についてご紹介します。ぜひ参考にされてみてください。
目次
エネファームの仕組み
エネファームとは
エネファームは、家庭内で自然ガスや灯油を化学反応させ、電力と熱を同時に生成する装置のことを指します。
これは、従来の電力供給システムとは異なり、エネルギーを自宅で直接生成するという新しい形態のエネルギーシステムです。
エネファームの仕組みは、主に2つの部分で構成されています。
●電力を生成する燃料電池ユニット
●余った熱を利用してお湯を作る給湯ユニット
この2つのユニットが一体となったシステムが、エネファームです。
エネファームによって生成される電力と熱は、家庭の様々な用途に活用することが可能です。
例えば、照明や家電製品の電力供給、また、暖房やお湯の供給などです。
エネファームは、エネルギーの有効活用を実現し、CO2排出量の削減にも寄与します。また、災害時には自家発電装置としても役立ちます。
歩み
エネファームの歴史は、2008年の商用化から始まります。
エネファームの技術の開発には、日本の電力会社や大手電機メーカー、ガス会社などが関わっており、それぞれが独自の技術を持ち寄りながら、一緒に開発を進めてきました。
最初の製品は、発電効率が30%程度だったものの、その後の技術革新により、現在では発電効率が50%以上の製品も登場しています。
また、エネファームは、発電時に出る熱を有効利用することで、全体のエネルギー効率を90%以上にまで高めることができるようになっています。
エネファームとエコキュートの違い
エネファームとエコキュート、これらのエネルギーシステムはどちらも環境に優しい家庭用給湯装置として注目を浴びていますが、その運用の仕組みや特性は大きく異なります。
ご家庭の給湯システムとして、どちらが良いか選ぶのに苦労する方も多いでしょう。
まず、エネファームは自宅で天然ガスや灯油を燃料とする発電装置で、発電した電力を家庭の電力として利用するとともに、発電時に発生する排熱を利用して給湯や暖房に使うというCO2排出システムです。
一方、エコキュートは電力を利用した給湯器で、余剰電力を活用することで、電力の有効利用を実現します。
どちらも性能が高いシステムで、ランニングコストとしてはエコキュートの方がお得な場合もありますが、
●お得にガスを使いたい
●床暖房を多用する
●自家発電で災害に備えたい
といった方にはエネファームの方がおすすめです。
メリットとデメリット
導入するメリット
エネファームを導入すると、さまざまなメリットがあります。
発電により発生する熱は、給湯や暖房に利用できますが、他にも代表的なメリットが2点あります。
エネルギーコストの削減
エネファームは自宅で天然ガスを電力と熱に変換し、それを利用するシステムです。
そのため、エネルギーのロスが少なく、電力とガスの両方を効率よく使用することが可能となります。
また、発電した電力は自宅だけでなく、蓄電池に貯めることも可能で、災害時などの非常時にも役立つというメリットがあります。
環境負荷の低減
エネファームは、化石燃料の一種である天然ガスを使用しますが、発電効率が高いため、同じエネルギーを得るために必要な化石燃料の量を削減することが可能です。
これにより、CO2排出量を大幅に減らすことが期待できます。
エネルギーコストの削減、環境負荷の低減、快適な給湯・暖房の利用というの三つの視点から見ても、エネファームは高い評価を得ています。
デメリット
初期投資が高額
エネファームの設置には100万円~200万円の初期費用相場があり、その投資回収には長い年月が必要です。
ガスの供給
エネファームは都市ガスやプロパンガスを燃料として使うので、災害時にガスの供給が途絶えると発電ができなくなります。
また、ガス代が高騰してくると、経済面でもデメリットと成りえます。
設置スペース
最新機種では狭いスペースにおける商品もありますが、排気吹き出し口の位置や隣家との距離を考慮して設置する必要があります。
家庭での利用イメージ
家庭での発電と電気使用例
エネファームを家庭で利用することにより、どのような変化が起こるのか具体的に見ていきましょう。
まず、エネファームは自宅で発電を行うため、電力会社から電気を購入する必要が大幅に減少します。
これにより、電気料金が削減され、経済的なメリットが得られます。
また、エネファームは太陽光発電と違って、日照時間や雨天などの気象条件の影響を受けずに安定して発電します。
大手メーカー機種であれば、最大500w程度、約1週間使用できるものもあります。
さらに、エネファームの発電により生成される熱は、家庭の給湯や暖房に利用できます。
ガスや石油を使用する給湯器や、暖房器具の燃料費も削減できるので、寒い冬には有難い機能です。
CO2排出量を削減することができるので、エネルギーの有効利用が出来る給湯システムとも言えます。
地球温暖化の防止といった、環境面に貢献した暮らしに繋がります。
エネファームと太陽光発電
太陽光発電は、太陽の光を直接電気エネルギーに変換するシステムです。
エネファームが発電と同時に熱を利用できるのに対し、太陽光発電は電力のみを生成します。
また、エネファームは稼働中は常に発電が可能ですが、太陽光発電は日照時間や天候で発電量が異なります。
太陽光発電システムとエネファームを併用すれば、太陽の出ている日中は太陽光発電の自家消費を優先させ、夜間はエネファームで発電した電力を使用することも可能です。
製造しているメーカー
AISIN
AISINのエネファームは、その高効率と長寿命性で知られています。大容量の給湯機能だけでなく、小型化と静音性にも優れています。ガスリビング三重でも、多くの方に導入時の設置作業をさせていただいています。こちらから、エネファーム設置の施工事例をご覧いただけます。
Panasonic
Panasonicのエネファームは、家庭用燃料電池として、省エネルギーとCO2削減を実現するための製品として注目を浴びています。
特に、給湯や暖房の需要が高い冬場には、エネファームが発電する電力と熱を最大限に利用することで、エネルギー効率を大幅に向上させることが可能です。
京セラ
京セラが開発したエネファームは、ガスを電力に変換するコージェネレーションシステムとして、その高い効率と省エネ性能で注目を浴びています。
京セラのエネファームは、高い発電効率と熱効率を持つことが最大の特長と言えます。
これにより、家庭での電気・熱の自給自足が可能となり、エネルギーコストの大幅な削減につながります。
エネファーム導入費用
初期導入の相場価格
エネファームとは、自宅で天然ガスやLPガスを使って電気を作り出します。
発生した熱は給湯や暖房に使うことができ、1年間で約5万円以上の電気代の節約ができるご家庭もあります。
設置場所やメーカー・製品の性能によりますが、エネファームの初期導入費用は約100万円から200万円程度が相場です。
これには国からのエネファーム設置補助金が適用されるため、実質的な負担額はもっと少なくなる可能性があります。
また、ランニングコストについては、ガス料金とメンテナンス費用が主な出費となりますが、これも使用状況や契約内容によります。
初期投資が高額なため、これらの費用や自家発電による節約額をしっかりと比較検討しましょう。
給湯省エネ事業による補助金
エネファームの導入には、経済産業省による給湯省エネ事業という補助金を利用することができます。
補助金の対象製品であれば、15万円/台の補助を受けられます。
補助金は事業の予算に到達しだい終了となりますので、導入をご検討されている方はお早めにご相談くださいませ。
三重県内の補助金情報
三重県でも、各自治体によってエネファームの導入に対して補助を受けることができます。
補助額は、1件あたり約6万円の補助金が出る地域もあるようです。
お住まいの(エネファームを設置される)地域、導入のタイミングによって補助金の適用が異なりますので、ご注意くださいませ。
導入後は?
エネファームの寿命は何年?
エネファームの寿命は一般的には10年から15年とされています。
しかし、これはあくまで目安であり、使用状況や維持管理の状況によって前後することもあります。
エネファームの性能が最も良好であるのは、導入から5年から10年が経過した時期と言われています。
寿命が近づくと、発電効率が下がる傾向にあるため、それを見越して早めに次のエネファームへの切り替えを考えることも重要です。
また、メーカーによっては長期保証を提供している場合もありますので、購入時に確認することをおすすめします。
エネファームの寿命を延ばすためには、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。
これらの維持管理を怠ると、寿命が短くなるだけでなく、安全面でのリスクも高まることを覚えておきましょう。
エネファームの導入は、長期的な視点で考えるとエネルギーコストの削減につながると言われます。
そのためには寿命全体を通じた適切な管理が必要となってきます。
エネファームのメーカー保証期間は何年?
メーカーにより異なりますが、エネファームのメーカー保証期間は一般的には10年間が標準的です。
保証期間中に故障や不具合が発生した場合は、メーカーが無償で修理または交換を行います。
ただし、保証内容には一部対象外となるケースもあるため、購入前には必ず保証内容を確認しましょう。
おすすめエネファーム商品
エネファーム パナソニック 2023年度モデル 標準仕様 NA-0723ARS-KB
発電時の熱エネルギーを有効活用
各家庭で発電するエネファームは、発電時に発生した熱を利用してお湯をつくるので、効率的にエネルギーを活用することができます。
大きなCO2削減効果
エネファームは、従来システムに比べて年間約1.3tのCO2を削減。 他のエコ活動とあわせると、一層のCO2削減に貢献できます。
詳しくはこちらをご覧くださいませ。
エネファームtypeS アイシン 2022年度モデル 停電時発電継続仕様 NT-0722ARS-KBC
使う場所で効率よく電気をつくる
エネファームtypeSは発電効率が高く、自宅で発電することで熱も有効利用できるため、約87%の一次エネルギー利用率を実現できます。
大きなCO2削減効果
エネファームtypeSは、従来のシステムに比べて年間約1.5t※1のCO2を削減できます。アイドリングストップを心がける、冷房の設定温度を上げるなど、他のエコ活動とあわせて、一層のCO2削減に貢献できます。
詳しくはこちらをご覧くださいませ。
エネファームの基本情報を詳しくご紹介しました。いかがでしたでしょうか。
ガスを燃料としてお湯や電気を作り出せるメリットに加え、導入にあたり初期費用がかかるものの、国や自治体による補助金制度を利用できます。
地球環境に優しい給湯・自家発電システムであるエネファームの導入をご検討ください。
ご自宅にどの製品が適しているか、導入のお見積りなどのご相談は、ぜひガスリビング三重にお問い合わせくださいませ。
ホームページでは、エネファーム設置の施工事例も掲載しています。
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